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アンケートから生まれた Love story
第12章 痛みを、強さに
「最初に伝えておくが
蓮は、俺以外には一切話していない」
「……!」
「俺にも言うつもりはなかっただろうけど」
瞳を閉じたまま
瀬名さんが話し始めて……心臓がドクンと跳ねた。
……蓮さんとは
1週間前に駅で倒れた日曜日
翌日からは仕事上のメールの遣り取りだけで、直接向かい合って話をしていない。
「お前が運ばれた次の日。
出張前日の夜に、サシ飲みして
珍しく荒れに荒れた蓮の深酒に付き合った」
「……!」
「なんでタカの心に気付いてやれなかったんだって
寄り添ってやるべきだったって、何度も繰り返し自問していた」
……声が出ない俺を
横目で見た瀬名さんが、口角を上げた。
「気にするな、蓮の独り言だ」
「……っ」
「……真面目なあいつは
大事な奴のことになると、すぐ自分を責めるからな」