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アンケートから生まれた Love story
第12章 痛みを、強さに
広い屋上には、数人の患者や病院の関係者が居るけど
俺と瀬名さんが並んで立つ近くには、誰もいない。
……風の音と
遠くから聞こえる都心の喧騒だけだ。
「お前が帰ってきた先月頭に、グロい飲み会があった」
「……!」
「蓮の同級生3人に、何故か俺が参加したっつー意味不明な会。
……蓮から聞いてねぇ?」
‟ 学生からの友人達に、初めて瀬名が加わって
どーやって帰ったか記憶も無い ”
……あー、そういえば蓮さんが言ってたな。
瀬名さんがすっげー機嫌悪かった、あの時ね。
「当分自粛って言ってましたよ。
瀬名さんのカノジョだけは酒豪だったってことも」
「そう、今となっては俺に説教できるのは蘭だけだ」
「……瀬名さんを怒るとか、想像できないんですけど」
「それくらい、 ‟ 楽しかった ” 」
「……!」
「腹がよじれるくらい笑うことも
くだらないバカ騒ぎも俺には経験がなかったから。
……認めたくねぇけど、仲間に入れてくれた蓮には感謝しかない」