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アンケートから生まれた Love story
第12章 痛みを、強さに
……楽しいとか、感謝とか
普段の瀬名さんなら絶対に口にしない言葉だ。
相思相愛って、こーいうことなんだろうな。
「その蓮がトライリンガルってことは、お前も知っての通り。
公用の英語と中国語を網羅すれば、大抵の取引で困ることはない」
「……!」
「だけど蓮のダチに夏輝って奴が居て。
そいつは脅威のハイパーだった」
ハイパー?
……ハイパーポリグロットか!
ってことは11カ国以上を操れる。
マジかよ。
そんな身近に多国語使用者がいるなんて
「さすが蓮さんの友人」
「もはや超人の域だ。
そいつに言わせれば、脳の極狭いところで変換するらしい。
聴覚と視覚が異常に優れてて、同時に習得する理解力も飛び抜けている」
「……へー、凄ぇ…」
屋上の入口で買った缶コーヒーを飲んで、正直な感想を呟くと
「その夏輝って男が、飲みの席で
初対面の俺のイントネーションを、一発で当てやがった」
「……!」
「Italian accent.
発音矯正してやろうか?ってな」