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アンケートから生まれた Love story
第3章 問答無用で引き受けろ
「だとしてもシカトだろ」
喫煙所から戻った瀬名さんが、蓮さんの隣りに腰を下ろした。
「視線逸らさずお前をガン見って。怖ぇわ」
「タカに見惚れたんじゃない? かっこいいから」
見られることは何度もあるから慣れてる。
声を掛けられることもよくある。
だけど
‟ ごめんなさい ”
‟ 指令を上回る美しさでしたので、つい ”
そんな説明染みた理由を真顔で伝えてくる奴は初めてで。
更に不可解だったのは
視線を逸らさないのが、彼女だけでは無かったからだ。
「……なぜか、俺もそのまま止まって」
詐欺の悲壮感を背負った女、っていう先入観があったからかもしれないけど。
視線を追って見返したその姿は想像とは違った。
スラッと伸びた細い腕、白い肌。
落ち着いた茶色に染めた髪を、ふわりと後ろで束ねていて。
長い睫毛の下の瞳が、真っ直ぐ俺を見るから。
意表を突かれたっていう理由だけじゃなく……どうしてか目が離せなかった。