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アンケートから生まれた Love story
第13章 逢いたい
「── 心を、守ってくれた」
「……!」
「伝えてくれていた言葉。
本当は強いって、自分で乗り越えられるって言ってくれた言葉が、私を救ってくれたの」
「……っ」
「今までは母の言いなりで、勇気がなくて諦めていたけど
……秋が、私を変えてくれたのよ」
……別れることが、決まってしまったとしても
あなたにはどうしても伝えておきたかった。
「永遠に続くと思っていた、母親との確執も解消して
……私、今ちゃんと自分の足で立っているわ」
……だけど
それは私自身の話であって
秋には……なにひとつとして返せていない。
「私はこんなにも、秋に与えてもらったのに
……私はあなたを傷つけることしかしていない」
「……」
「ありがとうよりも、ごめんなさいの方が沢山…
……!」
言わなきゃって話す前に、秋の手から鞄が落ちて
地面に倒れたそれを追ったけど……すぐに視界が消える。
「……っ」
後頭部に回された片手に、引き寄せられて
近付いてきた秋の胸に顔が埋められた。