この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
アンケートから生まれた Love story
第13章 逢いたい


── 20年前の小さな秋を思い浮かべると
今私の隣りに座る姿と……変わらない優しさが滲んで見えてくるような気がした。


「秋の優しさは……きっとお母さんから受け継いだのね」


秋の手を両手で握ってそう言ったけど


「その半分は、父親の血だ」


低い声で呟いた秋が、私から手を離す。


「俺もしえりさんと、ある意味似てるんだ」

「……!」

「浴びせられた呪いの言葉が、しこりみたいに残って消えなくて。
違うと否定すればする程、心に根深く影を落としてた」



……私と似ている?



「自分の意志とは関係なく
豹変するかもしれねぇし、傷付けるかもしれない」

「……!」

「外面がよくて、誰とでもうまく接する能力が備わっているけど
……そんな普段の自分は仮面をかぶっているだけで
本当に大事な人の前では、化けの皮が剥がれるかもしれない」



……最後は、少し擦れた声になった秋が

私を見ると切ない表情で……小さく笑った。




「── 怖いんだ、ずっと」


「……!」


「誰かを愛して、その人と家族になった未来を想像すると
必ず、自分が父親と同じ姿に重なる」


「……っ」


「大切な人が、俺を恐怖の目で見て離れていく。
……母が父を見た瞳と同じように」





/453ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ