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アンケートから生まれた Love story
第14章 いつまでも、幸せに
「なにグズグズしてるんだこの小心者って、思ってるだろ」
待ち合わせをしてから、電車を乗り継いで
降車した駅に近い、カフェのテラス席。
空になったアイスコーヒーのグラスを見つめていると
テーブルを挟んだ正面の席で、秋がぶっきらぼうに言い放った。
「せっかくの土曜日に早起きして、鈍行列車で3時間半もかけて
こうして付き合ってきてあげたのに」
「……!」
「到着したこの場所から徒歩10分とかからねぇのに
なぜか1時間も待機させられて、なんなんだこいつ」
「……っ」
「……って感じ?」
途中で入る隙間なく、私の心の声を代弁したと言う秋が
明らかにムスッとした表情を、かぶっている帽子で隠した。
ニットライク素材の紺色Tシャツ。
清涼感抜群のリネンTシャツに、さらっと重ね着していて
細身のジョガーパンツとのコーディネートも抜群で、またしても見惚れて……
~~って、いやいや
そうじゃないし
ていうか、私
そんなこと思ってないよ……!