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アンケートから生まれた Love story
第14章 いつまでも、幸せに
「しえりさん。
秋を支えてくださって、本当にありがとう」
「……っ」
「母親らしいことはなにひとつ出来なかったけど
きっとこれからも秋に幸せを与えてくださる人だって……
……そんな気がするの」
当たってるでしょう? って微笑む彼女に
私の方が秋に助けてもらったことを伝えたいのに
涙が止まらなくて、その温かい手を握り返すことしか出来ない。
……それでも
全てを分かってくれたように、彼女は私を見て頷いた。
「こんなに綺麗な女性が恋人なんて凄いね、秋」
私と手を繋いだまま、お母さんが秋に話し掛けると
赤い目をした秋は苦笑いを浮かべた。
「……そっちこそどうなんだよ。
随分前から自由なんだから、再婚でもなんでもすりゃいいのに」
「そうね、でももう主婦はこりごり。
この歳になっても、今の仕事がとても楽しいわ」
「……!」
「お陰様で、充実した毎日を過ごさせてもらってる。
……だから大丈夫よ」