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アンケートから生まれた Love story
第3章 問答無用で引き受けろ
「……いずれにしても、‟ No ” 」
沈黙する俺を見て、少しだけ間を置いたけど
いつもの無表情に戻った瀬名さんが立ち上がった。
「タカの好みだったとしても、関わらないに一票」
「いや特に好みってわけでは…」
「只でさえ激務なんだからこれ以上面倒なことに足突っ込むな。
だいたい占いに依存してる女って時点で、ナイね俺は」
言いたいことは以上、と言って
瀬名さんは空き缶をダストボックスへ放り投げると、そのままエレベーターホールへ歩き出す。
去っていく背中を見送って、蓮さんも残りを飲み干した。
「何かに頼りたくなる、縋りたくなる気持ちも分かるけど
瀬名の言う通り、専門に任せた方が結果その女性の為になるよ」
「……はい」
「気になるくらい心配なら、相談に乗るくらいはしてもいいと思うけど
俺はタカの方が ‟ 心配 ” 」
「……!」
その言葉で顔を上げると、蓮さんも真っ直ぐ俺を見つめた。
「もうひとつの、本来の相談を聞くよ。
……本当は
ずっと前から、言いたかったんだろ?」