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第15章 アンケートから生まれた Love story

「わぁ……本当に飛行機がいっぱい」


全面窓ガラスから見える、各航空会社の大型ジェット機。
ベターな感想しか呟けないけど、空港ってとても胸が高鳴る場所だ。


国内旅行は数回あるけど、海外に出たことは一度も無いから
この洗礼された空気とグローバルな雰囲気は、ワクワクする気持ちにさせられる。


‟ 今年で就職して7年。半分くらい海外に行ってる ”


……秋は凄いなぁ。
心の底から尊敬しちゃう。

20代という若さで、世界に羽ばたいて活躍してるんだから。



・・・だけど


ここに来るまでには消えると思ってた、モヤモヤした感情が
未だに燻って残っていることに気付いた。


「……退院してから、まだ２ヶ月経ってないのに」


当分は国内のみで、海外渡航は暫く無いって言ってたよね？
最大手企業なのに人手不足なの？

ジョージア州の治安って大丈夫なのかな。
危ないところとか行かされないよね？


私が何か言えた義理ではないけど、心配で心配で仕方ない。


「鈴木くんって、優しいと見せかけて実は鬼なのかしら…」
「ははっ」


恩人に向けて暴言を吐いた私の後ろから


「……！」


突如、明るい笑い声が聞こえた。