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アンケートから生まれた Love story
第15章 アンケートから生まれた Love story
「……っ」
国際線ターミナル、出発ロビー
高い天井と、大きな一面窓ガラス
太陽と青空のコントラストが美しい、光の下で
振り返った私の目の前で……秋が微笑んだ。
「確かに優しい鬼だな」
「……!///」
「ごめん、ちょっと後ろで聞いてた」
……ど、うしよう
秋が話しかけてくれるけど、全然言葉が出てこない。
キャリーケースを傍に置いた彼は、細身のスーツを着て
整えた髪型から磨いた靴まで、全身キラッキラに輝いている。
……い、いつもかっこいいけど
今日は格段に光って見えるし、それに……
「……っ」
秋の笑顔がこんなにも優しくて……それだけで胸がきゅうっと狭くなる。
「しえりさん、来てくれてありがとう」
見惚れて固まった私も、ようやく我に返った。
「急に会社休んで大丈夫だった?」
「う、うん、平気。
なんだかすごく久しぶりに感じるわ……」
「久しぶりだよ。母親に会いに行った時以来だから。
しえりさんの方から会いたいって言ってくれないし」
「……えっ!?/// そ、そんなことは…」
「はは、嘘嘘。
俺のこと気遣ってくれたからだって、ちゃんと分かってるよ」