パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第15章 アンケートから生まれた Love story

その表情にドキッとして、見つめ返すと　


「人が婚活する理由ってなんだっけ？」


いきなり秋が突拍子もないことを言い出した。

……へ？ 婚活？


「ど、どうしたの急に…」

「前に言ってたじゃん。
待ち合わせしたのは３時だったのに、１時に来てスタンバってた時」

「～～～！」

「なんで結婚を急ぐのかって聞いたら、一般論を教えてくれただろ」


……出逢った初期の話じゃないって言おうとしたけど
詐欺に合ったあの日から、まだ３ヶ月しか経っていないんだ。

ちゃんと覚えてるけど、なぜ今それを……？


「……結婚適齢期ってものが存在するからよ」


って説明したら、しょうもないって一蹴されてことも思い出したけど
秋は笑みを浮かべながら頷いている。

・・・絶対覚えてるよね？


「30歳を過ぎた独身女性は、何かと生き難さを感じるのよ。
心身の不調、貯金に老後……現実問題が山積み。
だから生活費や保険の面で、結婚するメリットはあるの」

「……メリット」

「そう。世間体を気にしたり、親からのプレッシャーもあったりで。
……だけどそれって必ずしもの理由にはならないわ」

「……！」


「あの時の私は ‟ 普通 ” に憧れていたけど
秋が言った通り単なる一般論だし……幸せの形は人それぞれよね」