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第16章 伏線回収.｡.:*☽

「夏輝！ 俺は知ってるんだからな！
お前がこの定例飲み（つまり瀬名に会う日）だけ、大人なお洒落をキメてきていることを…」

「Firenze？ Roma？」


立ち上がって暴露してやった俺を完全スルーして
夏輝がイタリアの地名を出すと、笑みを浮かべて瀬名が頷いた。


「（来年からは蓮と拠点が分かれて、欧州がメインになる。
5月に行ったのはミラノだったから…）」

「（南がいいぜ、紺碧の地中海。
ナポリ・アマルフィは定番すぎるから島に行けよ。
友人がいるから紹介する）」

「（あぁ、それを期待してた）」


（）はね、俺も何語か分からねぇの。
英語じゃないってことくらいしかね、聞き取れない。
　

つーか皆さん、瀬名さん微笑んでるよ。

いいわけ？
その表情キャラ的に絶対合ってねぇけど許されるわけ？


「（不躾に聞くが、言語のルーツでも辿るのか？）」

「（いや、そうじゃない。
ただ……これからは純粋に旅行が楽しめる気がする）」

「……！」


「……蘭を
色んな場所に連れていってやりたい」