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アンケートから生まれた Love story
第16章 伏線回収.。.:*☽
「あーでも違ぇか。
夏輝、お前は中退したっつってたな」
俺達が完全にスイッチオンになっても
興味なさそうな態度の夏輝に、瀬名が話を振る。
「既に飛んでた時か?」
「大学2年の夏に実家を出たんだ。
‟ 翌年の2月 ” はロンドンに居たから、知らねぇな」
「「……!」」
「その日は偶然日本と同じで、交通機関が麻痺する程の ‟ 大雪 ” だった」
11年前の話なのに、夏輝の口からスラスラと言葉が出てきて
2月・大雪という強調された台詞に、W蓮は間違いなく気付いただろう。
……プププ。
いや堪えろって俺。
爆笑してぇがまだ夏輝の話が続いてる。
ジワジワ外堀から攻めて追い詰めて、供述を炙り出す段取りなんだから。
「だけど、1年半で退学したこの俺でも知ってるぜ。
神楽しえり……通称マドンナのことは」
……へ?
なにそれ夏輝くん。
そーだったの?
「すれ違った時の空気が違った。
今でも覚えてる。
生まれ持った何かを秘めたような女」
「……!」
「綺麗な人だった。きっと中身も。
話したことねぇけど、俺はそう思う」