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第16章 伏線回収.｡.:*☽

「……怖。」


前を見たまま、彼が小さく呟いて両手を上げた。


……私の向かい側で
目が飛び出そうなくらい驚いている、美和さんと瑠璃さんを見れば分かる。


あのすみませんがいつから居ました！？

店員さんに誘導されてないけど！
どうやってここまで辿り着いたの！？

ち、近付いてくる気配も音も
ここに座っている誰１人としてまったく感じなかったんだけど…！


「……瀬名さん、その炎消してください」
「……！」
「店ごと焼いて消滅させる気ですか」


さっきとは違う衝撃で、私の心臓はバクバクと爆音を出しているけど

す、凄い……
すぐ後ろからロックオンされているのに、彼は既に落ち着きを取り戻したように見える。


「あと、俺の首絞めすぎです。折れます」
「喋るなっつっただろ」
「だけど先輩、 ‟ 宝物 ” の蘭さんが見てます」
「～～！！」


アームロックを勢いよく外すと
乱暴に彼を振り向かせた葵が、今度は胸ぐらを掴んだ……


～～って、えぇぇ！？

葵どうしたの！？
止めたいけど衝撃の連続で、腰が抜けて

た、立てない……！