この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
アンケートから生まれた Love story
第4章 マドンナ
・・・またしても、不純な動機で
不本意ながら、出張に行く理由と意義を見つけてしまった。
── 意識高い系じゃねぇし
情熱的に取り組むキャラでもない
……だけど、
「一生懸命頑張ります」
「えっ?」
「嫁の為に」
「へっ?///」
「はぁ…、簡単に言っちまったよ」
溜息をついて、抱きしめ返した。
美和は嬉しいと言ったけど、俺は少し違う。
こうやって自分の腕の中に包み込む度に、心が整って、落ち着く。
だけど切ないような、少し苦しいような
結局ずっと、俺はこいつに恋をしている感情なんだと思う。
「ヒメ、好き」
耳元で美和に小さく囁かれた。
……好きって言われて
好きだと素直に言える性格なら良かったのに。
「好きって言ってくれなくても、好きだよ」
「………」
「結婚して2年経った今でも、大好き」
心の声を先読みして
クスクス笑いながら煽ってきた美和に、キスを落とした。
「── 俺の方が……」