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アンケートから生まれた Love story
第4章 マドンナ
『後輩が見せてきたシェリーの名刺に、ヒメの会社のロゴがあった。
お前と同じ系列に勤めているらしい』
「………」
『先にヒカルと連絡取れたから、さりげなくジャブ入れたんだけどあまり知らないらしくて。
自株会社に居るか、お前たちと同じ事業か…』
「同じだ」
『……え?』
うちのブランドグループ内でも、系列事業会社が多く存在するのに
同会社、同ビル、同本部って……
「職場一緒で、フロアはひとつ下に居る」
『……!!』
「美和の後任らしい…」
『~~なんで気付かないんだよ!』
蓮が電話の向こうで叫んだ。
ってなんで俺がキレられなきゃいけねぇんだ!
『1階しか違わないならどこかで会ったり聞いたりするだろ普通!』
「マジで知らねぇんだって! 一度も見た記憶がねぇしそもそも生産管理部に興味ねぇつーの!」
『大学時代マドンナって呼ばれてたんだぞ!実際俺達は…』
「~~蓮!」
……なぜ、蓮の言葉を静止したかというと
俺の目の前で、ヒカルとの通話が終わった美和が
チベットスナギツネの視線で見下ろしてきていることに気付いたからだ。
・・・その氷のように冷めた目、流行ってんの?