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アンケートから生まれた Love story
第2章 漫画みたいな終わり方・始まり方

オープンカフェのテラス席は、並木道に沿って並べられている。
平日の出勤時間ともなれば、ほとんどがサラリーマンかOLに限られるはずなのに
1mも離れていない私の左隣りに、有名人が座っているのだ。
……ううん、有名人っていうのは咄嗟に出てきた例えだけど。
(この男の人、凄いわ)
流石に心の中で呟いた。
……なるほど。
目の前を行き交う女性達から
なんとなく妙な視線を感じていたのは、気のせいじゃなかったのね。
吸収していたのは私ではなく、お隣りさんだった。
私と同じ方向を見て、テーブル席に同じく1人で座っているのに
目には見えないエネルギーが彼の全身から放たれている。
華やかで
キラキラしていて
清爽感が溢れていて
「……羨ましい」
生まれ変わったら、こんな男の人になりたい。
美しい横顔だけで
人の興味を惹きつけ、妄想を掻き立てられて
心を掴んでしまうような人に ──

