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アンケートから生まれた Love story
第5章 スコール
「って、違ぇし。何の話してるんだ」
ドリンクが運ばれてきて、彼が溜息を洩らした。
それを見て私もハッとして背筋を伸ばす。
「……とりあえず、ここに来る判断をしたのは俺自身だけど。
単刀直入に言う、まだ信用してない」
「……!」
「だからまずはあんたの話を聞いてから。
それでこれから俺がどう関わるべきか、決めたい」
腕を組んで淡々と話す彼は、至極まともなことを言っている。
「それでもいい?」
突然の不可解な申し出だったのに、こうして貴重な休みに来てくれたんだ。
……もう、それだけで素直に嬉しい。
「もちろんです。
今日は本当に、来てくれてありがとうございます」
周りの人に怪しまれない程度に、小さく頭を下げて
その綺麗な瞳を真っ直ぐ見つめ返すと
「……やっぱり、なんか離せねぇな」
小さくそう呟いた彼は、口角を上げた。
「高野 秋(たかの あき)」
「……!」
「名前は高野秋。
よろしく、神楽しえりさん」