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アンケートから生まれた Love story
第5章 スコール
無意識に呟いた、その時
「……!!」
滝のように降り続く雨の中
突然、正面から音もなく腕が伸びてきた。
「〜〜わわっ!」
現れた左手に、ガシッと手首を掴まれて
そのまま強い力で、後ろの扉に背中を押し付けられる。
……2人入ったら身動きできない、狭いスペース。
恐る恐る両目を開けると……
「……っ」
身長165センチの私のすぐ目の前に、鎖骨が見えて
オフブラックのTシャツが、雨に濡れてグラデーションになっている。
ゆっくり視線を上げると
髪から落ちた雫が、彼の頬を伝って落ちていった。
「……あ、え…っと…」
言葉がうまく出てこない。
聞こえてくるのは雨音と、彼の心臓の音。
その倍以上、私の動機は激しい。
向かい合ったお互いの体は、それくらい近い位置にいる。