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寵愛の小鳥
第12章 嘘から出た真…
ピピピッ…
「37.2分…風邪だな」
お兄ちゃんが熱冷ましシートを
ペタッとおでこに貼りながら言う。
「…誰のせいだろうね?」
ジトーっと睨みつけながら呟くと
申しわけなさそうにお兄ちゃんが目をそらす。
夜に外で服剥かれたせいなのか、
告白とかでパニックになったせいなのか、
…さっきの抱きしめられたののせいなのか。
とにかくまんまと風邪?で知恵熱?を出した私は(正当に)学校へ休みを申し出た。
朝ご飯はちゃんと目を覚ましたお兄ちゃんが美味しそうに食べてくれて、私もあんまり食欲は無いけど少なめでもちゃんと食べた。
「ごめんな、間違いなく原因は俺だろ…反省してる…けど…俺今日は仕事なんだよな…」
夕方に送る予定ではあったんだけど…とバツの悪そうな顔をしたお兄ちゃんに苦笑しながら、首を振る。
「ううん、いいよ、お仕事頑張って!
夕方まで寝てればすぐだもん」
「そうか…?平気か?寂しかったら電話してな?」
「もー…子供じゃないんだよ…?
行ってらっしゃい!帰ってくるの、待ってるね?」
見上げながら笑うとお兄ちゃんは何かを我慢してるみたいにグッと目をつむってから大きくため息をついて、
私の頭を一回撫でて、悔しそうに家から出てった。