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寵愛の小鳥
第2章 お兄ちゃんとデート?
今日は学校が早く終わる日だったから、
終わってから友達とショッピングモールに遊びに行って

そのあと去年就職と同時に一人暮らしを始めたお兄ちゃんに会いに行ったんだ…

「ことり!待たせたか?」
シルバーの高そうな車から降りて私の方に駆け寄ってきたのは5つ年上の悠月(ゆづき)お兄ちゃん。

大学生のときはバスケットボールをしてたからか、
爽やかだけどガッシリしてて、
うっすら茶色に光る髪も、少したれた緑の目も、
とってもかっこいい自慢のお兄ちゃん。

「もう、そんなに慌てなくても平気だよ!
友達と遊んでたから全然待ってないし。
私も、今来たばっかだし!」
「ん、そっか。よかった。
こんなに可愛くおめかしした自慢のことりが俺を待ってる間に変なやつに声かけられてたらどうしようって心配だったんだ…」

「大げさだよ~!そんな変な事言うお兄ちゃんなんて知らない!」

ぷいっとあからさまに拗ねた様にそっぽを向くと、お兄ちゃんはすっごく慌てる。

「ことり!?ごめんって、でも変な事でも大げさでも…」
「はいはい!おにいちゃん、この紙袋持ってよ!これ、罰ね!」

話を無理やり遮って友達と買い物した時に買った
洋服の袋をお兄ちゃんに渡す。
だって、もう子供じゃないのに。
可愛いって連呼されるの恥ずかしい。

「…ったく、…せっかく久々に会うんだ、楽しもっか」

長くなる予定だった話を止められてちょっと不満そうなお兄ちゃんだけど、苦笑いして歩き出す。

「うんっ…って、あ!」

バッと紙袋と一緒に学生カバンも
お兄ちゃんの手に移って、
その手際の良さに一瞬遅れてびっくりする。

「ほら、ことり、早く出かけよう?」

一歩前を進みながら柔らかい笑みでこちらを振り返って片手を差し出すお兄ちゃん。その仕草に胸が鳴るのがなんだかおかしくて、ばれないように苦笑してその手を握り返す。
その瞬間嬉しそうにはにかんだお兄ちゃんにつられて笑みがこぼれる。

「…うんっ!」

それからお兄ちゃんとカフェに行って、
楽しくおしゃべり…して…

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