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透明人間になって私の初体験を見届けてくれます?
第1章 幼なじみからの頼み
さて、透明人間とは何か?
それは、近年開発された画期的なシステムである。文字通り、人間が透明になるわけではなく、他人から視覚的に認識できないような状態になることである。

そして、さらに2つの技術が追加され、画期的なシステムとなった。
1つは、他人のすぐそばにいても、感覚的に認識されないということ。例えば同じベッドの上に載っていても、その存在が認識されない。
もう1つは、認識されないその<透明>化した人間とのコンタクトが、脳内電波を利用したレベルでやり取りできるようになったこと。つまり、言葉に出さないで頭の中で思っただけで、言葉を伝えることができる。

「おにいちゃん~♡はい、試着~♡」
サヤから渡されたのは、レインコートのようなビニールシート。これが、透明化コートである。
かぶって、鏡を見ると、鏡に僕の姿が映っていない。
<おにいちゃん、聞こえますか?>
僕の脳内にサヤの声が響く。サヤが、耳の中に小さな器物を入れている。それが脳内電波を拾い、僕の透明化シートに伝えてくる。
「おう」
僕は、答えた。
<おにいちゃん、あたしのカラダに触ってみて>
手を伸ばすと、なんだか柔らかいものが…。
「もう~♡おにいちゃんのエッチ~~~♡アアア~~~ンッ♡」
サヤが、リアルに口から声を上げた。見ると、僕の透明な手のひらは、サヤの胸を揉んでいた。
「うへ?サヤ、おまえ…、意外と胸、大きいな?」
「おにいちゃんの、バカ~~~~ッ♡」

透明化すると他人からは認識できなくなるが、その脳内電波器具を付けた人間には認識できるのである。
「お、おにいちゃん、き、気持ちいいけど…。もう、やめて」
サヤは、顔をアヘアヘしながら頼んできたので、僕は触るのをやめた。
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