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第1章 MOTHER（マザー）

またところ変わって、呉市東中央にある直也の実家にて…

時は午後１時半くらいであった。

家の居間にしえ夫婦と由水と由水の両親と由水と多賀家の結婚の仲人を務めた男性の６人がいる。

由水は、多賀の家が恐いので実家へ帰りたいと仲人さんに言うた。

仲人さんは『今度は大丈夫…わしが保証する…』と言うて直也と再婚してくれと由水にコンガンした。

そこへまた菜水がやって来たけん、話がこじれた。

｢あがらせてもらうわよ!!｣

（ドカドカ…）

菜水は土足で家に上がってくるなりに、仲人さんを右足で激しくけとばした。

（ドカッ）

｢なにするんだよぉ…｣
｢やかましいわねクソッタレジジイ!!殺してやる!!｣
｢ヒィィィィ…｣

端にいたしえが泣きそうな声で菜水に言うた。

｢菜水さん、なんで（仲人）さんをけとばすのよぉ…｣
｢やかましいわね!!クソッタレジジイに落ち度があるからけつったんよ!!｣
｢菜水さん、やめて～｣
｢はぐいたらしいクソババァねぇ!!そんなことよりも、アタシはあんたらの家がイチャモンつけたことに対して怒り狂っとんよ!!｣
｢うちが菜水さんに対して、どのようなイチャモンをつけたと言うのよぉ…｣

（ドカドカ…ドカッ!!）

｢ヒィィィィ…｣

右足で竜太を激しくけとばした菜水は、強烈な声でしえたちをイカクした。