この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第21章 【第二十一話】誘惑
セラフィーナの月の物がようやく終わった頃。
執務も終わり、夕飯も食べ、湯浴みもして寝室でゆっくりしていたところ、
「ルードヴィグ」
「なんだ」
「お・ま・た・せ」
湯浴みを終えたセラフィーナが扉の向こうからモジモジしながらそんなことを言ってきた。
「セラ?」
「んと、お待たせしました、美味しく食べてね?」
明らかな棒読みであったが、ルードヴィグにはてきめんだった。
「だれだ、そんなけしからんことを教えたのは!」
「ん……イェリン」
その名前と同時に、城勤めにはいささか軽い言動をしている若い娘を思い出した。
年もセラフィーナに近いから魔族側のセラフィーナの世話係として採用したのだが、これはどうしたものか。
「駄目だった?」
「……セラは俺を殺す気か」
「そんな気はない」
セラフィーナの後ろから、イェリンらしき影が見えたルードヴィグは、呼び止めた。
「イェリン」
「はっ、はいぃぃ、も、申し訳……!」
セラフィーナの後ろで小さくなってブルブル震えているところを見たが、ルードヴィグは続きの言葉を言おうと口を開く前に、セラフィーナが扉の前に出てきて両手を広げてイェリンを庇うように立った。
「駄目!」
セラフィーナの湯浴み後の服は、ここ数日は寝やすそうな柔らかな素材のワンピースを着ていたが、今日はだれの仕業なのか、白い透け透けのひざ上丈のワンピースだった。
セラフィーナが扉の向こう側でモジモジしていたのはこのせいかとルードヴィグは分かった。
そして、その犯人も。
「明日、朝一で執務室に来るように」
この娘、なかなかルードヴィグのツボを心得ているようだ。
しかし、それに素直に喜ぶほど、ルードヴィグも素直な性格はしていない。
一晩ほど、恐怖を味わってもらおう。
「セラフィーナ、来なさい」
「……ん」
後ろのイェリンを気にしつつ、セラフィーナは素直にルードヴィグのところにやってきた。
浴室への扉がすぐ閉じられたのをルードヴィグは確認して、ベッドに近寄ってきたセラフィーナの腕を掴むと、引き寄せた。
「困った子にはお仕置きが必要だな」
執務も終わり、夕飯も食べ、湯浴みもして寝室でゆっくりしていたところ、
「ルードヴィグ」
「なんだ」
「お・ま・た・せ」
湯浴みを終えたセラフィーナが扉の向こうからモジモジしながらそんなことを言ってきた。
「セラ?」
「んと、お待たせしました、美味しく食べてね?」
明らかな棒読みであったが、ルードヴィグにはてきめんだった。
「だれだ、そんなけしからんことを教えたのは!」
「ん……イェリン」
その名前と同時に、城勤めにはいささか軽い言動をしている若い娘を思い出した。
年もセラフィーナに近いから魔族側のセラフィーナの世話係として採用したのだが、これはどうしたものか。
「駄目だった?」
「……セラは俺を殺す気か」
「そんな気はない」
セラフィーナの後ろから、イェリンらしき影が見えたルードヴィグは、呼び止めた。
「イェリン」
「はっ、はいぃぃ、も、申し訳……!」
セラフィーナの後ろで小さくなってブルブル震えているところを見たが、ルードヴィグは続きの言葉を言おうと口を開く前に、セラフィーナが扉の前に出てきて両手を広げてイェリンを庇うように立った。
「駄目!」
セラフィーナの湯浴み後の服は、ここ数日は寝やすそうな柔らかな素材のワンピースを着ていたが、今日はだれの仕業なのか、白い透け透けのひざ上丈のワンピースだった。
セラフィーナが扉の向こう側でモジモジしていたのはこのせいかとルードヴィグは分かった。
そして、その犯人も。
「明日、朝一で執務室に来るように」
この娘、なかなかルードヴィグのツボを心得ているようだ。
しかし、それに素直に喜ぶほど、ルードヴィグも素直な性格はしていない。
一晩ほど、恐怖を味わってもらおう。
「セラフィーナ、来なさい」
「……ん」
後ろのイェリンを気にしつつ、セラフィーナは素直にルードヴィグのところにやってきた。
浴室への扉がすぐ閉じられたのをルードヴィグは確認して、ベッドに近寄ってきたセラフィーナの腕を掴むと、引き寄せた。
「困った子にはお仕置きが必要だな」