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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第22章 【第二十二話】いっしょなら、おいしい
 久しぶりの交わりだったせいか、明け方近くまで続いた。
 さすがに二人とも疲れ果て、ドロドロのまま、抱き合って眠った。

 お世話係の一人であるフレドリカに申し訳なさそうに起こされたときはさすがに恥ずかしくてセラフィーナは真っ赤になったが、ルードヴィグはなんとも思っていないのか、裸のままのセラフィーナを当たり前のように抱きしめていた。

 なんだか良く分からない液体にまみれてドロドロだったため、セラフィーナは朝から湯浴みをした。
 スッキリしたけれど、またもやあちこちに赤い花が咲き乱れていて恥ずかしい。
 湯浴みは一人でしたが、その後の準備はフレドリカに手伝ってもらっている。

「最初は心配していましたけど、愛されているようで安心しましたわ」

 とはフレドリカ。ちなみに、エドヴァルドの伴侶でもある。

「エドヴァルドも……いや、なんでもない」

 セラフィーナはルードヴィグが初めてであったので、比較対象がないため、あれが普通なのかどうか、分からない。だから聞いてみようかと思って口にしたが、聞いていいとは思えずに止めたのだが、フレデリカは察したようで、続けた。

「エドヴァルドにはそんな甲斐性はありませんわ」
「ゃ、その」

 兄と思っている人の情事を知ることのいたたまれなさに言葉に詰まっていると、フレドリカは笑った。

「仕事馬鹿ですのよ」
「その、すまない」
「あら、セラフィーナさまを責めているわけではありませんわ。わたしも仕事馬鹿ですし、セラフィーナさまをおこがましくも実の娘みたいに思っていますもの」

 兄と思っている人の伴侶に娘と思われている。
 なんともいえないくすぐったさに、セラフィーナは照れくさく笑った。

「さぁ、これでよいですわ」
「ん」

 髪を結ってもらい、軽く化粧を施す。服は森の屋敷から持ってきた着慣れたワンピース。簡素ではあるが、さすが姫が着るものであるから、素材も仕立ても一級品である。
 魔王の伴侶なのだから、ドレスを着た方がいいのかもしれないが、動きにくいのもあり、あまり着たくない。
 外野は魔王の伴侶らしくないと言っているらしいが、セラフィーナは自分を押し通すことにした。

「お食事の用意もできております」
「ん」
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