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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第23章 【第二十三話】魔王城
セラフィーナの怒涛の質問にルードヴィグとアーベルは驚いていたが、まずはルードヴィグから答えた。
「両親には感謝している」
「ん」
「それから、魔王になったのは十年前だ」
「ん? ルードの歳?」
「三十だ」
そこでセラフィーナは自分がルードヴィグのことをなにも知らないことに気がついた。
「ルードのこと、知らない」
「充分、知ってるだろう?」
「歳も今、初めて知った」
セラフィーナは不満そうに頬を膨らませた。
「他に聞きたいことは?」
「んー?」
改めて聞かれると、なにを知っていてなにを知らないのかとっさに出てこない。それに聞きたいことがあればその都度、遠慮しないで聞いているような気がする。
「聞きたいことができたら、聞く」
「そうだな」
「それで、私への質問ですが」
「ん」
「私はもともと、文官だったのですよ」
「文官。アーベルもルードと同じ歳?」
「はい。私は文官、ルードは武官として十八の時に先代魔王さまに仕えるために城に来たんです」
「十八。私と一緒」
「就任式の時に先代魔王さまがルードヴィグを見つけて、指名されたんです」
先代魔王には子どもがなく、後継者のことで揉めていたという。
「それから二年でもろもろのことを詰め込まれ、魔王になって今に至る」
「ん」
先代魔王はかなり高齢で、ルードヴィグに地位を譲るとしばらくして亡くなったという。
「両親には感謝している」
「ん」
「それから、魔王になったのは十年前だ」
「ん? ルードの歳?」
「三十だ」
そこでセラフィーナは自分がルードヴィグのことをなにも知らないことに気がついた。
「ルードのこと、知らない」
「充分、知ってるだろう?」
「歳も今、初めて知った」
セラフィーナは不満そうに頬を膨らませた。
「他に聞きたいことは?」
「んー?」
改めて聞かれると、なにを知っていてなにを知らないのかとっさに出てこない。それに聞きたいことがあればその都度、遠慮しないで聞いているような気がする。
「聞きたいことができたら、聞く」
「そうだな」
「それで、私への質問ですが」
「ん」
「私はもともと、文官だったのですよ」
「文官。アーベルもルードと同じ歳?」
「はい。私は文官、ルードは武官として十八の時に先代魔王さまに仕えるために城に来たんです」
「十八。私と一緒」
「就任式の時に先代魔王さまがルードヴィグを見つけて、指名されたんです」
先代魔王には子どもがなく、後継者のことで揉めていたという。
「それから二年でもろもろのことを詰め込まれ、魔王になって今に至る」
「ん」
先代魔王はかなり高齢で、ルードヴィグに地位を譲るとしばらくして亡くなったという。