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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第23章 【第二十三話】魔王城
 子どもが出来にくいとは言っていたが、結構、深刻な事態なのではないだろうか。

「模型だと分かりにくいが、移動魔法が使えない者は、魔王城の外に出るのは困難だ。もちろん、外から入るのも難しい」

 言われて改めて模型を見ると、魔王城の周りは断崖絶壁になっていた。

「俺たちがいるこの中心部の回りには森があって、狂暴な魔物もいる」

 森を内包する巨大な城だというのが分かった。

「魔族はほぼこの魔王城に住んでいる。城の中に街もあったりする」
「へー」
「ルードヴィグのご両親はこれらの町を巡回しているのです」
「昔から?」
「いや、俺が魔王になってからだ」

 ルードヴィグがいつ魔王になったのか分からないが、どうして巡回をしているのか不思議で、セラフィーナはルードヴィグを見た。

「理由は色々ある。魔王の親というだけで命が狙われるから居場所を固定していない、あの二人の希望というのもある」

 巡回しているということは、旅から旅へという感じなのだろうか。セラフィーナには想像が付かなかった。

「ルードの両親」
「あぁ、そういえば会いに行くと言っていたな。予定が合わなくて、また次の巡回にでて行った」
「仲は良いの?」
「それはあの二人のことか、俺と二人について聞いているのか」
「ん、両方」

 セラフィーナの質問に、ルードヴィグはしかめっ面をした。

「あの二人は仲は良い」
「ん」
「俺と二人についてなら……」

 ルードヴィグが答えにくそうにしていると、アーベルが横から口出ししてきた。

「仲は悪くないですよ。ただ、わだかまりはあるみたいですね」
「わだかまり」

 セラフィーナは父親はともかくとして、母親に未だに命を狙われている立場にある。仲がよいとはとてもではないが言えない。
 一方のルードヴィグはというと。

「魔王になってしまったからな。向こうは複雑な気持ちみたいだ」

 魔力量が多いために魔王になったという話をしていたから、ルードヴィグの両親は複雑なのかもしれない。

「ん?」
「またなにかあるのか?」
「ルードはどう思っているの? そもそもルードはいつ魔王になったの? それに、アーベルは幼なじみって言ってるけど、なんでここにいるの?」
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