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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第35章 二*心と身体の乖離
 アーベルはアリシアの蜜口に指を這わせた。

「しかも、もう蕩けている。そんなにあの男がよかったのか?」
「よ、良かったに決まってるじゃないですか! あなたと違って、きちんと──、あぁっ!」

 あの男とは、まったくよくなかった。
 それでもアリシアは強がり、アーベルには違ったことを口にした。
 それを聞いたアーベルは、いきり立った。

「それなら」

 アーベルはアリシアのナカに指を埋め込んだ。

「ぁぁぁっ!」
「いきなり三本も飲み込んだうえ、きゅうきゅうと貪欲に絡みついてくるとは」
「ぁ、ダメェ」

 どうしてだろう。
 されていることはあの男よりも最低なのに、アリシアの身体は悦んでいた。

「こんなのでは、また搾り取られるな。一度、達しておけ」
「ぁ、ぁん、嘘、いや、ダメェ」
「嫌という割には、身体は貪欲だな? 指では足らないのではないか?」
「んんっ!」

 廊下ということを忘れ、アリシアは夢中で腰を振った。
 指だし、乱暴だし、場所が場所なのに、アリシアは高ぶって止められなかった。

「ほら、私の指でイケ!」
「ああああっ!」

 アリシアは高みに昇らされ、それから弾けた。
 イッた身体からは力が抜け、廊下に崩れ落ちたが、アーベルはアリシアの腰を持ち上げ、後ろから覆い被さり、ナカに埋め込んだ。

「ぁぁっ、まだ、ダメェ」
「あぁ、すごい。ナカがうねっている。これは持たないな」

 アーベルは上から突き刺すようにアリシアのナカを擦り、奥を強く突いた。

「ぁぁ、また来る……!」
「くぅ、出る……!」

 アリシアのナカはアーベルをこれでもかとキュウキュウと締め付け、アーベルは奥に腰を押し付け、ナカに白濁を放った。

「ぁぁぁ、熱いぃ」
「くぅ……止まら、ない……」

 アーベルは腰を止め、アリシアの最奥に思いっきり注ぎ込んだ。
 アリシアはあまりの気持ちよさに場所を忘れて恍惚とした。

 二人は息が整うまで繋がっていたが、おさまって来ると、ゆるゆると離れ、無言で身なりを整えた。
 それから何事もなかったように別々の方向に別れた。
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