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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第46章 八*おまえももげてしまえっ!
時期的におかしくはない。
おかしくはないが、なんだこのタイミングのよさと命中率。
魔族は子どもが出来にくいってどこから情報だ。
「ぼくとアルベルティーナは子どもの父親がだれか分かっている。だけど、胤の持ち主のヴィクトルが責任を持たないって発言をしていたからね。それでいいってぼくたちも同意して出してもらったから、道理は守らないとね」
なんだか色々とむちゃくちゃな二人だけど、そこは常識的みたいで安心した。
「とまぁ、そんなこんなでさらに大騒動になってね。黙っているのは相手がぼくだからじゃないかとか。ぼくの身体のことを知っている人たちは違うって否定してくれたけど、該当しそうな日のあたりでぼくの濡れた下着を洗濯したとかいう侍女の発言が出てきて真相を追求されて困っているから誤解を解きたくて呼んだ……とか」
「心の声、ダダ漏れだぞ」
「あれ、聞こえてた?」
とケヴィンはてへっといいつつ頭に拳を持っていっていた。
アルベルティーナがやったのならかわいいと思うかもしれないが、男のおまえがやってもかわいくないよ。むしろきもい。
「分かった。おれが父親と公表していい。用事はそれだけだよな、帰っていいか?」
「いやいや、ちょっと待ってよ。ここまで来ておいて、アルベルティーナに会わないで帰るとか、ありえる?」
「会う? どうして?」
ヴィクトルはアルベルティーナと会う意味が分からなかったが、ケヴィンは焦ったように口を開いた。
「あれだけ情を交わしておいて、しかも子どもまでできたのに、会わないで、しかも帰るとか、前から思ってたけど、ヴィクトルは少し常識に欠けるところがあるよね」
おまえに言われたくない、とヴィクトルは思ったが、ケヴィンの言葉に首を傾げた。
「情を交わした……?」
「あれ、違うの?」
「おれはただ、アルベルティーナに突っ込んでナカ出ししたいとしか思ってなかったんだが」
「ん? そういうのを情を交わすって言うんじゃないの?」
「おれに聞くな」
ケヴィンのいう『情を交わす』はぶっちゃけ、ヴィクトルのいう『ナカ出し』を情緒豊かに表した言葉であるはずなので、両者の言い分は正しい。……たぶん。
「いやいや、それよりもだ」
おかしくはないが、なんだこのタイミングのよさと命中率。
魔族は子どもが出来にくいってどこから情報だ。
「ぼくとアルベルティーナは子どもの父親がだれか分かっている。だけど、胤の持ち主のヴィクトルが責任を持たないって発言をしていたからね。それでいいってぼくたちも同意して出してもらったから、道理は守らないとね」
なんだか色々とむちゃくちゃな二人だけど、そこは常識的みたいで安心した。
「とまぁ、そんなこんなでさらに大騒動になってね。黙っているのは相手がぼくだからじゃないかとか。ぼくの身体のことを知っている人たちは違うって否定してくれたけど、該当しそうな日のあたりでぼくの濡れた下着を洗濯したとかいう侍女の発言が出てきて真相を追求されて困っているから誤解を解きたくて呼んだ……とか」
「心の声、ダダ漏れだぞ」
「あれ、聞こえてた?」
とケヴィンはてへっといいつつ頭に拳を持っていっていた。
アルベルティーナがやったのならかわいいと思うかもしれないが、男のおまえがやってもかわいくないよ。むしろきもい。
「分かった。おれが父親と公表していい。用事はそれだけだよな、帰っていいか?」
「いやいや、ちょっと待ってよ。ここまで来ておいて、アルベルティーナに会わないで帰るとか、ありえる?」
「会う? どうして?」
ヴィクトルはアルベルティーナと会う意味が分からなかったが、ケヴィンは焦ったように口を開いた。
「あれだけ情を交わしておいて、しかも子どもまでできたのに、会わないで、しかも帰るとか、前から思ってたけど、ヴィクトルは少し常識に欠けるところがあるよね」
おまえに言われたくない、とヴィクトルは思ったが、ケヴィンの言葉に首を傾げた。
「情を交わした……?」
「あれ、違うの?」
「おれはただ、アルベルティーナに突っ込んでナカ出ししたいとしか思ってなかったんだが」
「ん? そういうのを情を交わすって言うんじゃないの?」
「おれに聞くな」
ケヴィンのいう『情を交わす』はぶっちゃけ、ヴィクトルのいう『ナカ出し』を情緒豊かに表した言葉であるはずなので、両者の言い分は正しい。……たぶん。
「いやいや、それよりもだ」