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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第6章 【第六話】宣言
セラフィーナは期待のこもった瞳でルードヴィグを見ていた。
「セラ。魔王の食事係は同時に伴侶でもある」
「……そう、なの?」
「そうだ」
セラフィーナは戸惑って、レンナントとエドヴァルドを見た。
「セラフィーナさま、魔王の伴侶なんて、とんでもないです!」
「駄目です!」
とは言われても、セラフィーナはルードヴィグと離れるのは嫌だったし、それに、他の人とあの気持ちが良い行為をするのは許せなかった。
「私」
セラフィーナはルードヴィグの手首を掴んで意を決した。
「ルードと結婚する」
「セラフィーナさま!」
「駄目って言うけど、ルードは私を必要としてくれる。でも、お城の人たちは私がいないほうが……」
「セラフィーナさま、それは」
「セラはいいんだな?」
ルードヴィグの質問に、セラフィーナは大きくうなずいて、
「ルード以外は嫌」
「それなら、決まりだな」
ルードヴィグはセラフィーナの腰を抱くと、レンナントとエドヴァルドに視線を向けた。
「周りの人間の許可を得てからと思ったが、止めだ。セラの同意が得られれば、それでいい」
「魔王……!」
「俺はセラが欲しい。セラも俺がいいという。これ以上の理由がどこにある?」
ルードヴィグの言葉に、レンナントとエドヴァルドはなにも言い返せない。
無言を同意と受け取ったルードヴィグは、セラフィーナに甘い笑みを向けた後、マントを翻した。
途端。
セラフィーナの視界は一転する。
そこは今まで見たことのない、大きな広間だった。
そこには人がたくさんいて、これほどの群衆を見たことがないセラフィーナは怖くなってルードヴィグにしがみついた。
「どうした?」
「あの……」
ルードヴィグが現れたことで、広間にいた人たちは徐々に静まりかえっていく。
それもセラフィーナには初めての体験で、怖かった。
ルードヴィグの出現に、広間の奥から人の波を割って、茶色の髪にオレンジ色の瞳の綺麗な顔立ちをした男が現れた。
「陛下」
「アーベルか」
「準備は整っております」
「さすがだな」
「セラ。魔王の食事係は同時に伴侶でもある」
「……そう、なの?」
「そうだ」
セラフィーナは戸惑って、レンナントとエドヴァルドを見た。
「セラフィーナさま、魔王の伴侶なんて、とんでもないです!」
「駄目です!」
とは言われても、セラフィーナはルードヴィグと離れるのは嫌だったし、それに、他の人とあの気持ちが良い行為をするのは許せなかった。
「私」
セラフィーナはルードヴィグの手首を掴んで意を決した。
「ルードと結婚する」
「セラフィーナさま!」
「駄目って言うけど、ルードは私を必要としてくれる。でも、お城の人たちは私がいないほうが……」
「セラフィーナさま、それは」
「セラはいいんだな?」
ルードヴィグの質問に、セラフィーナは大きくうなずいて、
「ルード以外は嫌」
「それなら、決まりだな」
ルードヴィグはセラフィーナの腰を抱くと、レンナントとエドヴァルドに視線を向けた。
「周りの人間の許可を得てからと思ったが、止めだ。セラの同意が得られれば、それでいい」
「魔王……!」
「俺はセラが欲しい。セラも俺がいいという。これ以上の理由がどこにある?」
ルードヴィグの言葉に、レンナントとエドヴァルドはなにも言い返せない。
無言を同意と受け取ったルードヴィグは、セラフィーナに甘い笑みを向けた後、マントを翻した。
途端。
セラフィーナの視界は一転する。
そこは今まで見たことのない、大きな広間だった。
そこには人がたくさんいて、これほどの群衆を見たことがないセラフィーナは怖くなってルードヴィグにしがみついた。
「どうした?」
「あの……」
ルードヴィグが現れたことで、広間にいた人たちは徐々に静まりかえっていく。
それもセラフィーナには初めての体験で、怖かった。
ルードヴィグの出現に、広間の奥から人の波を割って、茶色の髪にオレンジ色の瞳の綺麗な顔立ちをした男が現れた。
「陛下」
「アーベルか」
「準備は整っております」
「さすがだな」