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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第10章 【第十話】睡眠姦
 蜜月に入ると宣言したからなのか、隣の部屋には人の出入りする気配があるのに、寝室にはだれもやってこない。
 だれか来てくれれば、この状況を打破できそうなのに……と思っていると、セラフィーナが身動ぎした。

「うっ……」

 セラフィーナが動いたことで、ルードヴィグの剛直は擦られ、それだけで弾けそうになった。
 ルードヴィグは必死で我慢をして、しかし、セラフィーナの股の間に挟まれるという状況に、ゆるりと腰を動かした。
 ルードヴィグの動きにセラフィーナが起きるかもしれない、と思ったのは最初だけだった。
 二度、三度と腰を動かしても起きる気配はなく、逆にルードヴィグは追い詰められた。

 魔族の【食事】は快楽を得ること。
 それがどのようにして魔力に変換されるのか未だに分かってない部分もあるが、快楽を与えた相手から魔力をもらいうけることもできる。
 快楽が魔力になり、それが身体を巡回する。
 体内から溢れた魔力が相手に流れる。
 そういう仕組みになっている、らしい。

 だから、ルードヴィグが気持ち良くなればそれが魔力となり、身体を巡回し、貯まっていく。
 セラフィーナも気持ち良くなればその分、ルードヴィグも気持ちも良くなるから、さらに快楽を得ることができて、効率が良い。
 しかし、今はセラフィーナは眠っている。
 本当ならば、セラフィーナを寝かせておいてあげたい。
 だけど、ルードヴィグは今、そのセラフィーナによって気持ち良くなっていて、もっと気持ち良くなりたいと思っている。

 理性でいくらダメだと言っても、身体は正直だ。
 ルードヴィグはセラフィーナを起こしても構わないと決めて、ゆるゆると腰を動かした。

「あ、うっ、くぅ」

 ナカに入れたときと比べるまでもなく、セラフィーナの肌を擦る程度では強い快感は得られない。
 それでも、なんとなくこの状況の背徳感がルードヴィグを煽り、剛直を擦りつけた。
 ルードヴィグは腰を動かし、あわよくばセラフィーナのナカに入れられないかと画策した。
 蜜口を掠ったり、花芯を突くくらいはできるが、ナカには入らない。
 ルードヴィグはいつしか荒い息を吐きながら、セラフィーナの太股に擦りつけた。

「はぁ、駄目だ。おかしくなる」
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