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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第14章 【第十四話】婚姻の儀
そう言って、ルードヴィグはセラフィーナを背後から抱きしめた。
「セラには兄がいると言っていたな」
「ん」
「その兄の父は?」
「亡くなっていますが、王家の血を引く者です」
「なるほど。王家にはよくある話だろう。おかしな血を入れないため、権力や財産の分散を防ぐため──。まぁ、もろもろあるな」
とそこで、ルードヴィグは気がついたことがあった。
「セラは第二位と言ったな」
「はい」
「セラの兄は?」
「第三位になります」
「なぜ、セラが第二位なんだ?」
「そこは現国王の血を引いているからとしか」
「国王に子は?」
「皇子がお一人だけです」
「ふむ、なるほど」
ルードヴィグはそこでニヤリと笑った。
「ということは、セラとの子どもが国王になる可能性もあると?」
「魔王よ、とうとう正体を現したなっ!」
「レンナント、ややこしくなるから黙っていなさい」
エドヴァルドの静止にしかし、レンナントはさらに口を開こうとしたが、ルードヴィグが睨んだことで、大人しくなった。
「まぁ、そんなこと、心配するな。人間の国など、興味ない」
「おまえが興味なくとも、子はどうか分からぬだろう!」
「セラフィーナと俺の子を侮辱するのか?」
「おまえたちの子がそうであっても!」
「心配は要らぬ。魔王も楽ではない」
なんともややこしいことになってきたとセラフィーナはため息を吐いたが、ルードヴィグはセラフィーナの背中を撫でた後、口を開いた。
「セラの兄がセラを殺そうとした動機は分かった。そして、継承権第二位なのに森で暮らしていた訳もだ」
一呼吸おいて、ルードヴィグは続ける。
「それならば、セラフィーナにとってもここは安全だ。それに、この様子だとセラフィーナは下手すると次期国王と結婚させられそうだな」
「それは、嫌っ!」
そのことはレンナントとエドヴァルドも危惧していたようで、小さくうなずいた。
「いくらなんでも血が濃くなりすぎだ。それは避けなければならぬ」
「セラには兄がいると言っていたな」
「ん」
「その兄の父は?」
「亡くなっていますが、王家の血を引く者です」
「なるほど。王家にはよくある話だろう。おかしな血を入れないため、権力や財産の分散を防ぐため──。まぁ、もろもろあるな」
とそこで、ルードヴィグは気がついたことがあった。
「セラは第二位と言ったな」
「はい」
「セラの兄は?」
「第三位になります」
「なぜ、セラが第二位なんだ?」
「そこは現国王の血を引いているからとしか」
「国王に子は?」
「皇子がお一人だけです」
「ふむ、なるほど」
ルードヴィグはそこでニヤリと笑った。
「ということは、セラとの子どもが国王になる可能性もあると?」
「魔王よ、とうとう正体を現したなっ!」
「レンナント、ややこしくなるから黙っていなさい」
エドヴァルドの静止にしかし、レンナントはさらに口を開こうとしたが、ルードヴィグが睨んだことで、大人しくなった。
「まぁ、そんなこと、心配するな。人間の国など、興味ない」
「おまえが興味なくとも、子はどうか分からぬだろう!」
「セラフィーナと俺の子を侮辱するのか?」
「おまえたちの子がそうであっても!」
「心配は要らぬ。魔王も楽ではない」
なんともややこしいことになってきたとセラフィーナはため息を吐いたが、ルードヴィグはセラフィーナの背中を撫でた後、口を開いた。
「セラの兄がセラを殺そうとした動機は分かった。そして、継承権第二位なのに森で暮らしていた訳もだ」
一呼吸おいて、ルードヴィグは続ける。
「それならば、セラフィーナにとってもここは安全だ。それに、この様子だとセラフィーナは下手すると次期国王と結婚させられそうだな」
「それは、嫌っ!」
そのことはレンナントとエドヴァルドも危惧していたようで、小さくうなずいた。
「いくらなんでも血が濃くなりすぎだ。それは避けなければならぬ」