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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第18章 【第十八話】「殺す?」
セラフィーナの言葉に、ルードヴィグは唸った。
「兄の父はとても束縛する人だったみたい。あの人が外に出るのも嫌がったし、使用人や侍女と話すのも嫌がったそうよ」
「それは極端だな」
「それが嫌で」
「殺したと?」
「確証はないけど、そうとしか思えないわ」
「それで、実の兄と結婚したと?」
「そう」
セラフィーナの説明はそれなりに筋は通っている。
現に、現国王とセラフィーナの母が王国を動かしている。
「あの人は、次期国王の母になりたかったのよ」
「だから、『なぜ、男ではない』か」
「ん」
それならば、男が産まれるまで子を作れば良いのにとルードヴィグは思ったが、その答えはセラフィーナが口にした。
「権力が欲しくて兄と結婚したし、子も作ったけど、仲は最悪なの」
「いや、その状況で子を作る行為をしたことが驚きなんだが」
「国王がね、無理矢理って話。憎い妹に性的暴力をふるったの。その一度の交わりで私が出来たみたい」
ルードヴィグにはまったく分からない状況だし、国王の気持ちも理解できない。
「そもそも、勃起するのが理解できないんだが」
「ルード……」
「まぁ、アーベルみたいなのもいるし」
フォローになってない言葉に、セラフィーナは思わず苦笑した。
「むしろ、ルードの方が貴重なのかもよ」
「そうかもな」
それで、とルードヴィグはセラフィーナを促す。
「ここまでの話は、理解できないこともあったが、分かった。それで、これでどうしてセラを殺したら俺の伴侶になれるとなるんだ?」
「ん。妃と兄の父を殺して、実の兄と結婚して権力を得たから」
「まさか、娘を殺せば、母である自分が伴侶になれるとでも?」
「思ってるとしか思えないわ」
「いや、あり得ないだろう」
でも、ここに来て殺しに来たということは、そう思われているとしか思えず。
「こう言ってはなんだが、魔王の伴侶になってもなにもないぞ」
「そんなことないわ。魔族を手に入れられる」
「そうなのか?」
「あの人にとってはそうなのでしょ」
「セラフィーナにとってはどうなんだ」
「私?」
「そうだ」
「兄の父はとても束縛する人だったみたい。あの人が外に出るのも嫌がったし、使用人や侍女と話すのも嫌がったそうよ」
「それは極端だな」
「それが嫌で」
「殺したと?」
「確証はないけど、そうとしか思えないわ」
「それで、実の兄と結婚したと?」
「そう」
セラフィーナの説明はそれなりに筋は通っている。
現に、現国王とセラフィーナの母が王国を動かしている。
「あの人は、次期国王の母になりたかったのよ」
「だから、『なぜ、男ではない』か」
「ん」
それならば、男が産まれるまで子を作れば良いのにとルードヴィグは思ったが、その答えはセラフィーナが口にした。
「権力が欲しくて兄と結婚したし、子も作ったけど、仲は最悪なの」
「いや、その状況で子を作る行為をしたことが驚きなんだが」
「国王がね、無理矢理って話。憎い妹に性的暴力をふるったの。その一度の交わりで私が出来たみたい」
ルードヴィグにはまったく分からない状況だし、国王の気持ちも理解できない。
「そもそも、勃起するのが理解できないんだが」
「ルード……」
「まぁ、アーベルみたいなのもいるし」
フォローになってない言葉に、セラフィーナは思わず苦笑した。
「むしろ、ルードの方が貴重なのかもよ」
「そうかもな」
それで、とルードヴィグはセラフィーナを促す。
「ここまでの話は、理解できないこともあったが、分かった。それで、これでどうしてセラを殺したら俺の伴侶になれるとなるんだ?」
「ん。妃と兄の父を殺して、実の兄と結婚して権力を得たから」
「まさか、娘を殺せば、母である自分が伴侶になれるとでも?」
「思ってるとしか思えないわ」
「いや、あり得ないだろう」
でも、ここに来て殺しに来たということは、そう思われているとしか思えず。
「こう言ってはなんだが、魔王の伴侶になってもなにもないぞ」
「そんなことないわ。魔族を手に入れられる」
「そうなのか?」
「あの人にとってはそうなのでしょ」
「セラフィーナにとってはどうなんだ」
「私?」
「そうだ」