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瀬音とボクとよしみくん
第12章 病室で○
「おい、おい、瀬音っ。こんなかわいい子にお見舞いされるなんてずりぃぞ」
男子の一人が沈黙に耐えかねて、瀬音くんを茶化す。
あれ?
みんな、もしかして、気づいてない?
瀬音くんは、まだ寝ぼけているかんじだけど、男子にうながされて、ボクの顔をじっと見る。
化粧をして、カツラをつけたこの姿に、瀬音くんは気づくだろうか。
気づくだろうか。
瀬音くんは黙ったまま、少し怪訝そうにボクの顔を眺める。
ボクは少しドキドキする。
さっきまでのドキドキとはちょっと違ったドキドキ。
瀬音くん、どう?
かわいい、かな?
だけど、瀬音くんは、ボクに気づいているような、いないような。
「おま……」
瀬音くんが何か言いかけようとしたところで、
「あれ、純ちゃん、久しぶり、元気だった?」
有貴くんが遮るようにボクに挨拶してきた。
同級生の男子に女装姿を見られるのはヤバイけど、有貴くんに再会するのはもっとヤバイ。
「え?」
あいまいな返事しか返せない。
「僕だよ僕。ほらっ、こないだ……」
「あ、あぁ、有貴くん、だよね、覚えてるよ、覚えてる」
余計なことをしゃべられたら困る。
慌てて、有貴くんの言葉を遮る。
あれは、マリアちゃんの命令でちょっとゲームしただけ。
まさか、そのあとの事を言うはずないだろうけど。
「何? おまえ知り合いなの?」
「あぁ、ちょっとな」
「なんだよ、紹介しろよ」
いやいや、しなくていいから。
「彼女、マリアちゃんのいとこでさ~」
「まじか、どうりでかわいいはずだ」
え?
かわいい?
男子の一人が沈黙に耐えかねて、瀬音くんを茶化す。
あれ?
みんな、もしかして、気づいてない?
瀬音くんは、まだ寝ぼけているかんじだけど、男子にうながされて、ボクの顔をじっと見る。
化粧をして、カツラをつけたこの姿に、瀬音くんは気づくだろうか。
気づくだろうか。
瀬音くんは黙ったまま、少し怪訝そうにボクの顔を眺める。
ボクは少しドキドキする。
さっきまでのドキドキとはちょっと違ったドキドキ。
瀬音くん、どう?
かわいい、かな?
だけど、瀬音くんは、ボクに気づいているような、いないような。
「おま……」
瀬音くんが何か言いかけようとしたところで、
「あれ、純ちゃん、久しぶり、元気だった?」
有貴くんが遮るようにボクに挨拶してきた。
同級生の男子に女装姿を見られるのはヤバイけど、有貴くんに再会するのはもっとヤバイ。
「え?」
あいまいな返事しか返せない。
「僕だよ僕。ほらっ、こないだ……」
「あ、あぁ、有貴くん、だよね、覚えてるよ、覚えてる」
余計なことをしゃべられたら困る。
慌てて、有貴くんの言葉を遮る。
あれは、マリアちゃんの命令でちょっとゲームしただけ。
まさか、そのあとの事を言うはずないだろうけど。
「何? おまえ知り合いなの?」
「あぁ、ちょっとな」
「なんだよ、紹介しろよ」
いやいや、しなくていいから。
「彼女、マリアちゃんのいとこでさ~」
「まじか、どうりでかわいいはずだ」
え?
かわいい?