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瀬音とボクとよしみくん
第12章 病室で○

そのあと、みんなは「じゃあ、まぁ、お大事に」なんて、とりつくろいながら、そそくさと帰ってしまった。
ボクらは、病室に二人取り残された。
長い沈黙のあと、瀬音くんがぶっきらぼうに小声で言う。
「……おまえ、なんでそんな格好でくんだよ」
「は? なんでって、瀬音くんが言ったんじゃない。女の子の格好ならお見舞いに来ていいって」
「言ったけど、言ったけど、そんなに、かわいく…………」
「え? 何? 聞こえないよ」
「だから、そんなにかわいくしろなんて言ってねぇよ。びっくりしただろ」
「え? かわいい? ほんとに?」
何故だか嬉しい。
他の男子に言われるよりもずっと。
「おまえ、いつもそうなのか?」
「え? 何が?」
「だから、女装、いつもしてるのか?」
「してないよ」
「だったら、なんで、有貴が」
「あ……」
ボクらは、病室に二人取り残された。
長い沈黙のあと、瀬音くんがぶっきらぼうに小声で言う。
「……おまえ、なんでそんな格好でくんだよ」
「は? なんでって、瀬音くんが言ったんじゃない。女の子の格好ならお見舞いに来ていいって」
「言ったけど、言ったけど、そんなに、かわいく…………」
「え? 何? 聞こえないよ」
「だから、そんなにかわいくしろなんて言ってねぇよ。びっくりしただろ」
「え? かわいい? ほんとに?」
何故だか嬉しい。
他の男子に言われるよりもずっと。
「おまえ、いつもそうなのか?」
「え? 何が?」
「だから、女装、いつもしてるのか?」
「してないよ」
「だったら、なんで、有貴が」
「あ……」

