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瀬音とボクとよしみくん
第22章 有貴くん③ プール
「で、とりあえず、何をするんだ?」
プールの中に二人っきり。
同好会の活動ってなんだ?
「有貴くん、泳ぎ得意なんだよね」
「まぁな」
「だから、教えてほしいんだ」
「はぁ? 泳げないのか? それで水泳部作ろうとしてるのか?」
何を考えてるんだ。
だから一緒にプールに行こうって。
ただの人数集めかと思ってたのに。
「お願い、どうしても泳ぎたいの」
一ノ瀬は少し長い髪をまとめてキャップをかぶり、肩まで水に浸かって顔をだけ出してる。
ドキッとした。
一瞬、女の子に見えた。
その上目遣いやめろ。
どうかしてるよな。
一瞬だよ、一瞬。
一ノ瀬が純ちゃんに見えた。
妄想の中の純ちゃん。
写真一つない。
あんなに好きだったのに、その顔はおぼろげだ。
それが、おんなじ名前だからって、一ノ瀬のことを純ちゃんに似てると思うなんて。
ごめん、純ちゃん。
「わかった、わかった。教えてやるよ」
「ほんと? ありがとう」
一ノ瀬は満面の笑みで笑う。
やめろって、それ。
プールの中に二人っきり。
同好会の活動ってなんだ?
「有貴くん、泳ぎ得意なんだよね」
「まぁな」
「だから、教えてほしいんだ」
「はぁ? 泳げないのか? それで水泳部作ろうとしてるのか?」
何を考えてるんだ。
だから一緒にプールに行こうって。
ただの人数集めかと思ってたのに。
「お願い、どうしても泳ぎたいの」
一ノ瀬は少し長い髪をまとめてキャップをかぶり、肩まで水に浸かって顔をだけ出してる。
ドキッとした。
一瞬、女の子に見えた。
その上目遣いやめろ。
どうかしてるよな。
一瞬だよ、一瞬。
一ノ瀬が純ちゃんに見えた。
妄想の中の純ちゃん。
写真一つない。
あんなに好きだったのに、その顔はおぼろげだ。
それが、おんなじ名前だからって、一ノ瀬のことを純ちゃんに似てると思うなんて。
ごめん、純ちゃん。
「わかった、わかった。教えてやるよ」
「ほんと? ありがとう」
一ノ瀬は満面の笑みで笑う。
やめろって、それ。