この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
瀬音とボクとよしみくん
第24章 有貴くん⑤ 再会
純ちゃんは走って、舞台から去ろうとする。
が、何故か、引き返してくる。
「王子様に、また会えて嬉しかったよ」
「え?」
それは台詞じゃない?
驚いて動けない俺に、純ちゃんはキスをした。
自然な流れでキスされるまで気付かなかった。
キスをしたあと、純ちゃんはにっこり笑った。
観客は再び沸き立つ。
「あ、待って……忘れ物、ハンカチ……」
「ハンカチ?」
本当は靴なのに。
俺はさっきのハンカチを渡そうとするが、ポケットからもう一枚だす。
「さっきのと、それと……もう一枚。君が部屋に忘れていったもの」
「え? 部屋? ハンカチ?」
純ちゃんは少しびっくりしたみたいだ。
「ずっと持ってたんだ」
「ずっと?」
「あぁ、俺のお守りなんだ。ずっと」
「あ、ありがとう。部屋ではなく、森の中の小屋で、ですね?」
「え、あぁ、小屋に」
「……ま、待ちなさい」
「あぁ、急がないと」
あぁ、純ちゃんが行ってしまう……
が、何故か、引き返してくる。
「王子様に、また会えて嬉しかったよ」
「え?」
それは台詞じゃない?
驚いて動けない俺に、純ちゃんはキスをした。
自然な流れでキスされるまで気付かなかった。
キスをしたあと、純ちゃんはにっこり笑った。
観客は再び沸き立つ。
「あ、待って……忘れ物、ハンカチ……」
「ハンカチ?」
本当は靴なのに。
俺はさっきのハンカチを渡そうとするが、ポケットからもう一枚だす。
「さっきのと、それと……もう一枚。君が部屋に忘れていったもの」
「え? 部屋? ハンカチ?」
純ちゃんは少しびっくりしたみたいだ。
「ずっと持ってたんだ」
「ずっと?」
「あぁ、俺のお守りなんだ。ずっと」
「あ、ありがとう。部屋ではなく、森の中の小屋で、ですね?」
「え、あぁ、小屋に」
「……ま、待ちなさい」
「あぁ、急がないと」
あぁ、純ちゃんが行ってしまう……