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瀬音とボクとよしみくん
第27章 女子校潜入▽
「先生っ? それ以上はセクハラですよ」


先生は伸ばしていた手を慌てる引っ込める。


「……あ、いや、あぁ……じゃ、じゃあ、後始末だけはしっかりな」


「あ、はいっ」


よかった。


先生は何故かそれ以上は追求せずに帰って行った。


ボクは緊張がとけて、その場にへたりこむ。


「助かった~」


「あんなジロジロ見て、絶対セクハラでしょ」


「いや、バレかけていたんじゃ、ううん、バレてたんだよ、男だって。もし、あのまま近づかれたら……」


「は? 何言ってんの。マリアのことを知らない先生がいるはずないのにすっとぼけて……触ろうとしてなかった?」


「いや、だから、さすがにマリアちゃんには見えないよ。だから男だと確かめようと、胸を少しでも触れれば一発アウトだったよ。なのに、そのわりにはすんなり帰ったね。ゆかりちゃんが強く言ってくれたからだね」


「は? 触る? ありえない。違うって、あいつはマリアの水着姿を見られて、内心大喜びだったんだよ。怒ってたのも忘れて、ニヤニヤと、汚らわしい」


「まさか」


「……ねぇ、純? あなたが思っている以上に、あなたはマリアに似てるの、自覚してる?」


ゆかりちゃんが改まって、ボクの前にきて質問する。


「え、そうかな?」


「そうよ、そっくり」


「……そっくり?」


そこまで?


「今のあなたを見たら、10人中10人がマリアだと思う」


「まさか……」


「あの劇でも、全員がマリアと思っていたんじゃないかしら。あぁ、私も見たかった。なんで言ってくれなかったのっ」


「そうかな?」


「……その、あの~、あなたは知ってるのかしら、マリアとの関係。もしも、知らないのなら私が軽々しく言ってはいけないのだけど……」


ゆかりちゃんの話のトーンは真剣に。


マリアとボクの関係……
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