この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
瀬音とボクとよしみくん
第27章 女子校潜入▽
ううん、
「振り向いてくれなくも」
「たとえ、会えなくても?」
「うん。それでも……ゆかりちゃんだって、マリアちゃんがいるでしょ」
「わからない。私……」
「わからない?」
ゆかりちゃんの手がようやく止まる。
はぁ……あやうく、どうでもよくなるところだった。
ゆかりちゃんは、抱きついてきた。
「純のこと、好きかも」
「え? 嘘でしょ? マリアちゃんの代わりとして?」
「ううん、代わりじゃない、純が好きなの。ダメ? 私じゃダメ?」
ゆかりちゃんはいつの間にか泣いていた。
さっきまでは、平然としていたのに。
いつもはボクに強気なゆかりちゃんが泣いているなんて。
ボクにしがみつくその姿は愛おしく思えた。
「私、いつの間にか、純のこと、好きになってたみたい。ずっと男とはしゃべることもできなかったのに。純とならしゃべれた。私、変われたの。だから、純となら……」
「それは、違うよ。ボクなんかじゃ……きっと、ボクがマリアの弟だとわかったから、変に意識しただけじゃないかな」
「違う、違う、そんなことない」
ゆかりちゃんはボクから少し離れて、真っ直ぐに僕の目を見た。
「純のことが好きなの……」
ゆかりちゃんの目からは涙がボロボロと零れていた。
嘘や冗談じゃないことはわかっている。
だから、ボクも、真剣に答える。
「ごめん。ボクは瀬音くんのことが好きだから」
「うん、知ってる。知ってて言った。ごめん」
ゆかりちゃんはくるりと背を向ける。
「あーあ、もったいないな。この私が告白するなんて二度とないのに」
「うん」
「裸をみせたのも、あなただけなんだからね」
「うん、ごめんね。でも、瀬音くんに会う前に裏切れないから」
「振り向いてくれなくも」
「たとえ、会えなくても?」
「うん。それでも……ゆかりちゃんだって、マリアちゃんがいるでしょ」
「わからない。私……」
「わからない?」
ゆかりちゃんの手がようやく止まる。
はぁ……あやうく、どうでもよくなるところだった。
ゆかりちゃんは、抱きついてきた。
「純のこと、好きかも」
「え? 嘘でしょ? マリアちゃんの代わりとして?」
「ううん、代わりじゃない、純が好きなの。ダメ? 私じゃダメ?」
ゆかりちゃんはいつの間にか泣いていた。
さっきまでは、平然としていたのに。
いつもはボクに強気なゆかりちゃんが泣いているなんて。
ボクにしがみつくその姿は愛おしく思えた。
「私、いつの間にか、純のこと、好きになってたみたい。ずっと男とはしゃべることもできなかったのに。純とならしゃべれた。私、変われたの。だから、純となら……」
「それは、違うよ。ボクなんかじゃ……きっと、ボクがマリアの弟だとわかったから、変に意識しただけじゃないかな」
「違う、違う、そんなことない」
ゆかりちゃんはボクから少し離れて、真っ直ぐに僕の目を見た。
「純のことが好きなの……」
ゆかりちゃんの目からは涙がボロボロと零れていた。
嘘や冗談じゃないことはわかっている。
だから、ボクも、真剣に答える。
「ごめん。ボクは瀬音くんのことが好きだから」
「うん、知ってる。知ってて言った。ごめん」
ゆかりちゃんはくるりと背を向ける。
「あーあ、もったいないな。この私が告白するなんて二度とないのに」
「うん」
「裸をみせたのも、あなただけなんだからね」
「うん、ごめんね。でも、瀬音くんに会う前に裏切れないから」