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瀬音とボクとよしみくん
第30章 有貴くん⑥ 失恋
会場はやがてざわつきはじめ、周りではクスクスと笑い声が聞こえる。
「何あの泳ぎ、笑える」
「ダサっ、よくあんなレベルで泳げるよね」
くそっ
おまえらに純の頑張りがわかってたまるか。
純が今まで、どんな想いでやってきたか……
頑張れ、純。
頑張れ
頑張れ
「じゅーんっ、がんばれっっえ!!」
俺は何故か、勢いあまって立ち上がり、純に声援を送っていた。
会場が静まり返る。
会場中の視線が今度は俺に集中する。
やばっ
俺は、なんで声援なんか。
慌てて座り直すが
いや、別に恥ずかしくなんかない。
「頑張れーっ、あと、少しだ」
もう一度声援を送る。
瀬音は、プールの端、ゴールの所でただ立っていた。
そんな瀬音が、こちらに視線を送り、一瞬目が合う。
瀬音は何も言わず、ただ純の泳ぎを眺めている。
何も言わずとも、トップ選手の瀬音が何故だか、ただ待っている。
それだけで、純を後押ししている。
こっちは恥ずかしい思いをしたってのに。
「何あの泳ぎ、笑える」
「ダサっ、よくあんなレベルで泳げるよね」
くそっ
おまえらに純の頑張りがわかってたまるか。
純が今まで、どんな想いでやってきたか……
頑張れ、純。
頑張れ
頑張れ
「じゅーんっ、がんばれっっえ!!」
俺は何故か、勢いあまって立ち上がり、純に声援を送っていた。
会場が静まり返る。
会場中の視線が今度は俺に集中する。
やばっ
俺は、なんで声援なんか。
慌てて座り直すが
いや、別に恥ずかしくなんかない。
「頑張れーっ、あと、少しだ」
もう一度声援を送る。
瀬音は、プールの端、ゴールの所でただ立っていた。
そんな瀬音が、こちらに視線を送り、一瞬目が合う。
瀬音は何も言わず、ただ純の泳ぎを眺めている。
何も言わずとも、トップ選手の瀬音が何故だか、ただ待っている。
それだけで、純を後押ししている。
こっちは恥ずかしい思いをしたってのに。