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瀬音とボクとよしみくん
第32章 麻里亜の仮面
「ねぇ、デートしようよ、瀬音くん」
「いや、麻里亜、急がないと。こんなところを誰かにみつかったら……」
「お願い、いいでしょ。最後に」
瀬音くんの手を握り、無理矢理電車から降ろす。
「あぁ、じゃあ、最後に」
うん、たぶん最後のデート。
最初で最後。
マリアのフリをしてだけど、瀬音くんと念願の遊園地デートだ。
そして、これで最後にする。
未練たらしく想い続けないで、あきらめよう。
だから、楽しむ。
瀬音くんはボクのことをマリアだと思っている、普通に考えたらありえないこの状況の、二度とないチャンス。
マリアのフリをしながらだから、いつバレてしまうんじゃないかとヒヤヒヤだけど、それでも、瀬音くんとのデートは本当に楽しかった。
でも、最後に、お願い。
ボクを見てほしい。
マリアじゃなくて、ボクを。
「いや、麻里亜、急がないと。こんなところを誰かにみつかったら……」
「お願い、いいでしょ。最後に」
瀬音くんの手を握り、無理矢理電車から降ろす。
「あぁ、じゃあ、最後に」
うん、たぶん最後のデート。
最初で最後。
マリアのフリをしてだけど、瀬音くんと念願の遊園地デートだ。
そして、これで最後にする。
未練たらしく想い続けないで、あきらめよう。
だから、楽しむ。
瀬音くんはボクのことをマリアだと思っている、普通に考えたらありえないこの状況の、二度とないチャンス。
マリアのフリをしながらだから、いつバレてしまうんじゃないかとヒヤヒヤだけど、それでも、瀬音くんとのデートは本当に楽しかった。
でも、最後に、お願い。
ボクを見てほしい。
マリアじゃなくて、ボクを。