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瀬音とボクとよしみくん
第32章 麻里亜の仮面
観覧車に乗って、聞いた。
「ねぇ、瀬音くん……」
「なに?」
「あたしは誰?」
「え、麻里亜、だろ」
「……ちがう、よ」
「違う? 何を言ってるんだ」
もしかしたら、途中でバレていたかとも思ったけど、どうやら本当にバレていなかったらしい。
本当にボクはマリアの代わりになれていたんだ。
ずっと、嫉妬してた。
遠くから二人を眺めるだけだった。
いつか、その位置にボクも立ちたいと願っていた。
ようやく、それが叶ったけど。やっぱりマリアの代わり、マリアの仮面は嫌だ。
だって、瀬音くんの目はボクを見ていない。
ボクをすり抜けて、マリアを見ている。
もう、そんな目でボクを見るのはやめて。
嫌われてもいい。
ボクを見て。
「……純だよ? あの時の」
「純? なんだよそれ、麻里亜は麻里亜だろ」
瀬音くんはボクにまったく気付かない。
それもそのはず。
だって
ずっとボクの片思いだったから。
遠くから、ずっと見ているだけ。
だからこそ、ボクはマリアのフリをして、マリアに成りすまして瀬音くんに近づいたんだから。
今までの瀬音くんとのエッチな遊びはすべてボクの妄想……
「ねぇ、瀬音くん……」
「なに?」
「あたしは誰?」
「え、麻里亜、だろ」
「……ちがう、よ」
「違う? 何を言ってるんだ」
もしかしたら、途中でバレていたかとも思ったけど、どうやら本当にバレていなかったらしい。
本当にボクはマリアの代わりになれていたんだ。
ずっと、嫉妬してた。
遠くから二人を眺めるだけだった。
いつか、その位置にボクも立ちたいと願っていた。
ようやく、それが叶ったけど。やっぱりマリアの代わり、マリアの仮面は嫌だ。
だって、瀬音くんの目はボクを見ていない。
ボクをすり抜けて、マリアを見ている。
もう、そんな目でボクを見るのはやめて。
嫌われてもいい。
ボクを見て。
「……純だよ? あの時の」
「純? なんだよそれ、麻里亜は麻里亜だろ」
瀬音くんはボクにまったく気付かない。
それもそのはず。
だって
ずっとボクの片思いだったから。
遠くから、ずっと見ているだけ。
だからこそ、ボクはマリアのフリをして、マリアに成りすまして瀬音くんに近づいたんだから。
今までの瀬音くんとのエッチな遊びはすべてボクの妄想……