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瀬音とボクとよしみくん
第7章 初めての女装○
とにかく、ゲームは負けられない。


もし、負けたら……


そう思うと、余計に固くなる。


「あああ、負け……ちゃった……」


「よしっ! 勝った」


ガッツポーズで喜ぶ有貴くん。


そして、目線はボクに……


ドキッとする。


「負けたら、なんでも、いうこと聞くっていったよね」


「え……でも、それは」


有貴くんは、だんだん近づいてくる。


……あいつ、かなりスケベだから……


マリアちゃんの言葉をあらためて思い出す。


「え、ちょっと」


間近に迫る有貴くんを手でやんわりと押し返す。
あきらかにキスしようとしてる。


「キスして」


「いやいやいや……ちょっと」


手で、押し返すのに、それでも強引に、迫ってくる。


だから、そのまま、倒されて、床を背に押し倒される。


こんなに強引だとは思わなかった。
いや、もっと、はっきりと抵抗しないといけないのかな?


はっきり、自分の正体を明かせば……


「純ちゃん、かわいすぎるから、我慢できない……」


強引にキスされる寸前で、なんとか押し止める。


「やめろって、キスは……」


おとこ同士なのに。


ファーストキスじゃないけど。
良実くんとしたから。


でも、何故か、ファーストキスのような、大事なものを奪われるようで、ボクは意地でもされまいと抵抗した。
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