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瀬音とボクとよしみくん
第10章 セーラー服で○
「ちょっと、何か言ってよ」


瀬音くんの顔をチラッと見ると、口を開けて、ポカンとしてる。


呆れてる?


「オカマみたいでしょ?」


「いや、かわいいじゃん」


「え?」


予想外の返答にびっくりする。
化粧もカツラもしていないのに。
こんなことなら、もっと髪を伸ばしておけばよかった。


「本当に?」


「……おう」


お世辞でも、なんだか嬉しい。それに、あらためて、恥ずかしい。


瀬音くんも、恥ずかしそう。


「ねぇ? 本当に女の子に見える?」


「み、見える」


ボクの中で、だんだん女の子のスイッチが入る。


「もう、ずるいよ。ボクをオカズにするなんて」


冗談っぽく言ってみる。


「いいじゃねぇか。動画ばっかりじゃ、さすがに飽きる」


冗談なのに、核心をついたのか、瀬音くんは恥ずかしがりながら答えた。


でも、ボクも、こうしたいと思ってたかも。
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