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第4章 幸せに揺れる日々

「賢哉と結婚してから洋服が一気に増えて、クローゼットの中もういっぱいだよ。賢哉も知ってるでしょ？」

「今のアパート、収納スペースあんまりないもんなあ。失敗したな、もっとよく考えてから決めれば良かった」

「そういう事じゃなくてさ」

「そうだ！もっと広いアパートに引っ越せばいいんじゃないかな？」

子供のようにはしゃぐ賢哉に、玲那は脱力するしかない。

「私達転勤族なんだから、近いうちに嫌でも引っ越しするでしょ。もっと大きな収納場所が欲しいなら、その時に決めればいいじゃない」

夫の職業である国家公務員の定めを説いて聞かせるが、彼にはさほど効果はない。