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イケメンエリートの欠点
第2章 交差する妬みと思い出
牛フィレ肉のステーキをナイフとフォークで切り分けながら、萌々香は切ない溜め息を吐いた。

「『俺、もうそろそろ出ようと思ってたから、ゆっくり休んで行って』だっけ?完璧ドラマの世界じゃん。イケメンな上に、細かな気遣いもさり気なく出来る…ほんと最高だよ」

柔らかな肉片にソースを纏わせ、萌々香はステーキを口へ運んだ。

そんな彼女を目にしながら、玲那もまた分厚いフィレ肉にナイフを入れる。

余計な力など全く必要なく、それは簡単に切れた。

ステーキを咀嚼しながら、玲那もまたぼんやり思う。
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