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イケメンエリートの欠点
第5章 かけ離れた幸福

しまったと緋音は肩を竦め、周りに向けて頭を軽く下げる。
何事もなかったと分かると、皆は程なく食事に戻っていった。
「緋音さん、声大き過ぎ」
同じテーブルで試食していた美苗《みな》の突っ込みに、緋音は眉を寄せる。
「緋音さんってほんっと、全然社長夫人には見えないわよねえ」
美苗の右隣りの莢子《さやこ》が半ば呆れたように呟き、緋音はいよいよ面白くなくなる。
「莢子さん、それどーいう意味?そんなこと言うなら、莢子さんの方がよほど大学教授の奥さまに見えませんけど?」
「あら?そう?」
高級ブランドに全身を固め、澄ました顔で卵スープをれんげで掬う莢子に、お返しとばかりに緋音は言い返す。
何事もなかったと分かると、皆は程なく食事に戻っていった。
「緋音さん、声大き過ぎ」
同じテーブルで試食していた美苗《みな》の突っ込みに、緋音は眉を寄せる。
「緋音さんってほんっと、全然社長夫人には見えないわよねえ」
美苗の右隣りの莢子《さやこ》が半ば呆れたように呟き、緋音はいよいよ面白くなくなる。
「莢子さん、それどーいう意味?そんなこと言うなら、莢子さんの方がよほど大学教授の奥さまに見えませんけど?」
「あら?そう?」
高級ブランドに全身を固め、澄ました顔で卵スープをれんげで掬う莢子に、お返しとばかりに緋音は言い返す。

