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イケメンエリートの欠点
第7章 波乱の予感
焼き立ての自家製食パンの一枚にはバターを、もう一枚はお手製のキウイフルーツジャムをり満遍なく塗る。

夫の目の前にパンが載った皿を差し出せば、その顔は見る間に輝く。

ご馳走を前にした子供のような夫の反応に、玲那は笑いを収める事が出来ない。

何を作っても『最高に美味しい』と褒め称え、残さず完食してくれる彼は、正に理想の夫そのものだった。

料理に関しては初心者も同然だったのに、一年でここまで成長出来たのは、彼の力に他ならない。

最初の頃は簡単なものしか作れなかったし、当然失敗もあった。

それでも嫌な顔ひとつせず、いつでも美味しいと感謝して食べてくれた。

そのお陰で作りがいを見い出し、満たされた気持ちとなり、料理はいつしか得意分野となっていた。
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