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イケメンエリートの欠点
第7章 波乱の予感
「もうっ。賢哉ってば!」

危うくおかしな声を発しようになった玲那は、それを隠す意味合いも込めて賢哉を非難する。

だけど、自分の席に腰を落ち付けた夫は少しの悪びれもなく、余裕綽々の面持ちだ。

恥ずかしいのは自分だけなのが、いつも悔しい。

「賢哉は家でも外でも、いっつもそうやって…!」

「玲那はどうしようとしてた?」

「え?」

「キウイフルーツジャムがついちゃった手。玲那はどうしようとしてた?」

熱した自分とは裏腹に至極冷静な賢哉の問い掛けに、玲那は言葉に詰まる。

一瞬目が泳いだ玲那を、賢哉は見逃さない。
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